黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

10 東北地方への旅⑥(秋田)

1 由利本荘から横手へ
 東北ツアー5日目(4/22)、国道107号線をひたすら東へ。在来道は時間がかかるのですが、道端からいろいろと新しい気づきも生まれます。初めて見た防雪柵、効果を想像しながら雪国特有の施設を写真に収めました。各民家の玄関フードなどにも目をやりながら、地元感を味わいながらの運転は、意外に楽しいものです。

(左) (中)防雪柵、初め何の施設か分からなかった (右)風雪を防ぐ玄関フード

2 重伝建の増田地区へ
 通りに沿った敷地に切妻造の店舗兼住宅が連なり、豪雪に対応した町づくりが窺えました。近世から近代にかけて繁栄した在郷町の歴史が、よく感じ取れる素敵な町で、単に古いだけでなく歴史の重みが感じ取れます。案内所や駐車場もよく整備され、矢口高雄氏(地元出身)ゆかりのまんが美術館などもあって、今後の発展を感じる地域でした。

(上)増田の町並み案内所「ほたる」(下)旧石田理吉家住宅・「まちの駅・福蔵」

3 横手市での寄り道
 横手と言えばかまくら雪まつり)。この時期は関係ないなと思いつつ角館に向かっていると、「かまくら館」が目に入り立ち寄ることに。中にマイナス10度のかまくら室があり、横手の雪を使った「かまくら」が体験できました(寒かった!)。
 しばらくして「石坂洋次郎文学記念館」の案内。学生時代の記憶が甦り「『山と川のある町』は横手だったのか」と感動し駐車場に入りました。今はあまり読まれなくなったからか訪問者は私一人、受付の女性に詳しく解説してもらい充実の寄り道でした。

(上)横手市ふれあいセンターかまくら館 (下)石坂洋次郎記念館

4 憧れの角館
 角館は鹿児島の知覧と並んで重伝建で訪れたい場所の上位でした。どちらも武家町の特徴が残る貴重な場所です。しかも桜の時期に訪れることが出来るとは、思いもよりませんでした。街は観光客で混み合っていて、大内宿以上に人でいっぱいです。
 ここは上・中級武士の武家屋敷地にあたり、広い通り沿いに塀が連続してシダレザクラが並び、往事の屋敷構えがよく残る素晴らしい町並みです。桧木内川堤の桜並木も満開で、時間がある強みを感じたシニアらしい一時になりました。

(上)伝統的な角館武家屋敷群 (下)「石黒家」住宅と近くを流れる桧木内川

5 秋田市の久保田城へ
 県庁所在地秋田市、よく整った美しい街でその中心に久保田城が位置します。ここは常陸から国替えとなった佐竹義宣が築城、石垣や天守は持たないものの堂々とした表門が残り、本丸からは秋田市街が一望できる立派な平山城でした。

(上)日本100名城の久保田城表門と本丸にある御隅櫓 (下)御隅櫓から望む秋田市

6 日本海に沿って北上
 ここで秋田出身の先輩に電話、日本海に沿って北上し潟上市(先輩の故郷)から八郎潟を訪れることを勧められます。広大な耕地が並ぶ大潟村と、今が見頃の「桜並木と菜の花ロード」の魅力を耳にし楽しみにして向かいました。途中、延々と続く風力発電の威容に驚きながら大潟村に入ると、直線10kmの道を初体験、何もかもがスケール感の大きい地域を堪能しました。

(上)林立する風力発電機、発電量全国一の秋田 (下)大潟村・桜並木と菜の花ロード