黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

41 金沢城に圧倒される!

1 45年前に訪ねた金沢城
 金沢城は1970年代後半、高校時代の友人が金沢大学に進学していたこともあって、大学の2年生の時に訪れています。当時キャンパスは城内にあって、お城の遺構は少なかったような気がしていました。なぜ日本100名城に選ばれているのか不思議でしたが、息子が受験生の頃は新しいキャンパスに変わっていたので、大学が移転し整備されたと分かり、復元整備状況がどうなったか興味津々で訪れました。
 少し昔話ですが、私達が受験生の頃、関西の高校生の間で金沢大学は人気の大学でした。京都と並ぶ古都金沢、加賀百万石の城下町で旧制四高、まだ自宅に個室を持てない高校生が多かった時代ですから、下宿生活を送れば自室が手に入り、一国一城の主になれるような気分も大きかったかも知れません。

兼六園側から見た石川門。二層二階建ての櫓と一体の枡形内石垣も美しい!

2 やはり実物は凄い
 金沢城天守が残っていませんでしたので、復元されたと言う報道で目にする写真も、長屋と櫓でしたからあまり迫力を感じません。家族旅行で金沢21世紀美術館を訪れ兼六園には入園していたのに、金沢城はスルーしていました。ところが実際に訪れてみると、写真とはスケール感が全く違いました。
 兼六園の側から現存する「石川門」をくぐり城内に入ります。この門は国の重要文化財だけあって存在感のある門でした。入口からこれならと期待に胸を膨らませ、三ノ丸に入って見渡すとそこには二つの櫓と長屋が一体となって(報道や案内で見かける光景)、凄い迫力で建物が広がっていました。五十間長屋と一体となった菱櫓・橋爪門続櫓です。金沢城最大の見所であるのがよく分かります。圧巻でした。

三ノ丸広場から眺める菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓、明治以降の木造建築物最大規模

3 北陸を代表する100名城
 橋詰門からから二ノ丸(二ノ丸御殿再建中)に入り極楽橋を渡って、残りの重文「三十間長屋」と「鶴丸倉庫」に向かいます。本丸の石垣や巨大な堀切を眺めながら再び三ノ丸広場に戻って来ました。小矢部川SAで車中泊し午前5時に目覚めた旅行者にとって、金沢城公園は7時から入園できるありがたい場所で、高知城に続きお城に圧倒された素敵な訪問でした。

重要文化財「三十間長屋」と「鶴丸倉庫」。三つの種類の石垣も展示。