黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

47 山城訪問40を越える

1 山城の魅力
 大河ドラマ麒麟がくる』の光秀ブームに影響を受け、丹波の山城を手始めに各地の城跡に出かけるようになり、訪れた山城は40になりました。

 戦国時代、実際に合戦の舞台だったのは山城です。現地を訪れると、石垣や堀切・土塁や曲輪などの名残から往時の姿が甦って来ます。天守や櫓など立派な建造物は残っていませんが、「この道を歩いたのか」とか「ここに陣を構えたんだな」など、戦国武将が近しい存在に感じられるのが山城の魅力です。
 各地に残る立派な天守は戦国時代の後に築かれ、今の市役所の庁舎のようなもので、実際に戦いがあった訳ではありません。歴史のダイナミズムは、より山城に感じます。山城トレッキングのブームに代表されるように、健康づくりにもぴったりです。

日本五大山城:月山富田城(尼子)・小谷城(浅井)・観音寺城(六角)・七尾城(畠山)・春日山城(上杉)

2 八木城の魅力(アクセスと見晴らし)
 何度も訪れている山城に八木城があります。JRも国道9号線も共に麓を通っていてアクセスがよく、登山道も整備されているのでお薦めの山城です。比高210mですから40分程度、一汗かいた頃に本丸に着きます。眼下に八木の町並と大堰川保津川)が見下ろせ、正面には愛宕山、そしてサンガスタジアムなど亀岡盆地の全域が見渡せるので、疲れも吹っ飛びます。遠く老の坂峠までよく見通せますので、都からの軍勢などすぐに見つかったであろうことが分かります。

亀岡市の月読橋から見た八木城本丸と、八木城から見下ろした月読橋(国土地理院地図に彩色)

3 八木城の魅力(歴史と城主)
 歴史的なバックボーンにも惹かれます。丹波国の守護は管領細川氏で、その守護代を務めた内藤氏の居城が八木城です。城域は約1km四方に渡る広大な城で、黒井城・八上城と合わせ丹波三大山城と呼ばれます。松永久秀の弟「松永長頼」が婿養子に入り「内藤宗勝」となって活躍した時代に、ほぼ丹波全域を勢力下に置いたと言われています。長頼(宗勝)は兄以上に戦上手だったと言われ、内藤如安の父に当たります。
 内藤宗勝には一次資料も多く残り、地元の博物館で取り上げられた際は、見学した後学芸員に質問したり、図録を買い求めたりしました。丹波戦国大名としてもっと知られてほしいと思っています。

八木城本丸(案内板・ベンチ設置)、冬には雲海が見られ、周辺に土塁・石垣・堀切が広がっています。

特に大堀切は西側に多く、波多野対策でしょうか・・・