黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(重伝建と一宮そして100名城)

52 観光日本の復活

1 もう一つの天橋立
 関西一円に広がった京都府民割(きょうと魅力再発見旅プロジェクト)を使って、丹後半島に出かけてきました。宿泊割引5,000円とクーポン券2,000円、夫婦で14,000円お得な旅でした。
 これまで魅力を感じながらも、少しアクセスが遠かった第二の天橋立「小天橋」、ここのほぼ中央にある「みなと悠悠」の予約が何とか取れました。到着すると、旅行割のせいか駐車場は一杯、フロントの話では連日満員が続いているようで、コロナで疲弊した観光業もようやく明るい兆しが見えたようで、ホッとしました。
 砂州の真ん中にあるだけに宿からの景色は素晴らしく、日本海久美浜湾も望める絶好のロケーションです。しかも日本海に沈む夕陽を見ることができ、良い日に来れたと他のお客さんとも話していました。

宿の前には久美浜湾とそのシンボル甲山、背後は日本海でこの日は夕陽が沈む瞬間まで見えました!

2 豪商稲葉本家
 久美浜は、江戸時代に幕府直轄領の中心として栄えた町で、久美浜縣が置かれた時期もあり、今も町のいたる所に歴史を感じます。町並も伝建地区に手を挙げられそうな雰囲気の場所でした。その中心は「豪商稲葉本家」で、織田信長の家臣稲葉一鉄にルーツを持つ家のようで、北前船で財を成し明治18年京都府高額納税者番付トップに名前が見つかります。歴代の当主は衆議院議員久美浜町長なども務め、私財を注いで久美浜豊岡間の鉄道開通を実現させたそうです。
 これまで日本各地の伝建地区で「○○家住宅」を見てきましたが、その規模からも活用のされ方からも(市の観光交流施設)、トップクラスの建物でした。屋敷内の建物を生かしたカフェからは素敵な庭が垣間見え、名物の「ぼたもち」でコーヒーをいただき旅の印象が一層高まりました。

建物内部も庭も素晴らしい場所でした。町並も伝建地区の雰囲気で、合併前にはその話もあったようです。

3 和久傳ノ森
 和久傳はミシュランの星が付く京都を代表する老舗料亭です。そのルーツは明治の京丹後で、故郷の地に食品工房が立ち上げられこの名が付いています。更地であった土地に、地元だけでなく全国から集まった人々で植樹が行われ「和久傳ノ森」が造られました。
 その場所に、安藤忠雄氏の手がけた美術館「森の中の家 安野光雅館」が佇んで素敵な空間を構成しています。大好きな建築家でしたので、オープンした年に一度来ていましたが、今回再訪です。安野氏の「洛中洛外」が多数展示されていて、至福の一時を過ごせました。

何度来ても敷地内に入った瞬間から心が癒される空間です。併設のレストランも非常に賑わっていました。

4 丹後大震災の断層
 帰路、「郷村断層」(ごうむらだんそう)に寄りました。
 昭和2年、この地を襲った大地震で大きな被害を受けた丹後地方ですが、長大な断層が生じ、学問的にも貴重な痕跡で国指定の天然記念物となっていました。特に水平方向のずれが残っているのが珍しく、ずっと以前から立ち寄ってみたい場所でした。