黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

107 聖地身延山と赤沢宿

1 甲府の親戚と合流
 山梨県の伝建地区「早川町赤沢」は、息子の嫁のお父さん(甲府在住)を誘っていたので、日蓮宗総本山・身延山久遠寺と合わせて訪問することにしました。
 朝早く八王子を発ち、甲州市塩山の伝建地区「下小田原上条」を足早に見学し、10時過ぎには甲斐国一宮「浅間神社で合流しました。参拝後、お義父さんのふるさと市川三郷町(はんこの生産量日本一)の印章資料館に向かい、その後に早川町赤沢です。

2 身延往還と赤沢宿
 赤沢は日蓮宗身延山久遠寺から七面山へ至る参道に位置し、全国から参詣する講の宿(宿坊)として栄えました。関西で言えば伊勢講の様な感じでしょうか。急な斜面に往時を偲ばせる旅籠屋が建ち並び、かつての繁栄がよく伝わって来ました。

【やまなし観光推進機構HPより】
 赤沢宿は「身延山」と、修験霊山「七面山」を結ぶ身延往還の宿場町として栄えた山あいの静かな集落です。昭和30年代に現在の車道が通るまでは、七面山に通じる唯一の道として、多くの参詣客がここを通りました。最盛期の明治~昭和初期には、1日に千人程の宿泊客がいたと言われています。伝統的建造物群保存地区にも選定されており、江戸情緒漂う美しい街並みを残しています。

3 ゆるキャン△と宿の駅清水屋
 街並みを一巡するとお昼を過ぎていたので、宿の駅清水屋に寄り名物の豆餅をいただく事に。ちょうど『ゆるキャン』✕ 早川町コラボキャンペーン中で、コースターをプレゼントされました。孫へのお土産になるかなあと思いつつ、勧められた二階の部屋に上がると、そこは『ゆるキャン△』に登場したあの和室でした。こたつに入りお義父さんと一緒にゆっくり珈琲と豆餅を味わいながら身延山と自然を満喫しつつ、久遠寺の石段へ挑む英気を養いました。

4 日蓮宗総本山身延山久遠寺

 日本仏教三大霊山、西の比叡山高野山と並び東を代表する身延山は、身延町がありJR身延線が走り身延山高校・大学まで有する一大宗教都市の様相です。本堂に向かうにはケーブルカーもありましたが、やはり三門をくぐり石段を登ってこその巡礼、迷わず挑戦しました。三門は東大寺の南大門級で山中だけに圧倒されます。石段の段数は僅か287段ですが高低差が104m、つまり一つの段が普通の石段の倍近く、金比羅さんよりキツそう!と思いながらはしごの様な石段を登ります。
 本堂に着いた時は、感動!というよりはもう苦しくならないという安堵感で、ほっこりでした。ロープウェイで奥の院に上り富士山を見る予定は残念ながら雨天のため中止にしましたが、スケール大きい堂塔に囲まれ濃厚な時間が過ごせました。

 身延山から見られなかった富士山ですが、翌日精進湖畔でカメラに収めました。