黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

111 飛鳥エリアの隠れた見所


1 大化の改新発祥の地「談山神社

 今井町を発ち明日香村石舞台古墳を経由して、多武峰(とうのみね)に向かいました。

 はじめに談山神社の由緒を要約します。
『蹴鞠会で出会った中大兄皇子中臣鎌足が、本殿裏山での極秘の談合の後、645年蘇我入鹿を討ち中央統一国家の偉業を成し遂げた。多武峰はこの後「大化改新談合の地」の伝承が残り、社号の「談山神社」はここから来ているそうです。
 後、天智天皇は、鎌足公の病床を見舞い、内大臣という最高位を授け、藤原の姓を与えました。藤原氏の始まりです。その後唐より帰国した長男・定慧和尚が、十三重塔と講堂を建立し鎌足公の御神像を安置して談山神社が始まりました。』
 先輩に勧められ「紅葉が綺麗だ」ということで何気なく立ち寄った場所でしたが、日本史を体現する凄い神社でした。重要文化財が驚く程に多い(15ヶ所)背景に納得でした。

2 国宝十一面観音「聖林寺
 その後聖林寺を訪ねました。高台にあるので飛鳥の地が見渡せ、大変素敵な場所です。本堂を経て回廊を突き当たると立派な収蔵庫、内部はガラス越しに360°どの方向からも見ることが出来、平日で友人と二人だったこともあり、正面のベンチでゆっくり座って拝観しました。写真は撮れませんが、本堂右に織物で再現されたレプリカがあったので、カメラに収めています。

 ずっと以前から一番に行く場所として先輩から誘われていた聖林寺、収蔵庫の修理が終わり今回やっと実現しました。さすがにフェノロサ和辻哲郎に絶賛された十一面観音です。奈良時代の作と言う点にまず驚きますが、均整がとれスケール感があり、表情豊かで動き出しそうで強く印象に残りました。これを機に国宝十一面観音7体を全部回ろうと言うことになり、観音様のお蔭でシニアの楽しみが増えました。  (下図:聖林寺HPより)

3 最後の最後で大失敗
 帰路、本場の三輪素麺を食べて帰る事に決め、プラススクエアのオーナーお薦めの「三輪山本」のレストランに入りました。木立に囲まれた大変綺麗な場所ですが、何故か私は「冷たいそうめん」を頼んでしまいます。「素麺と言えば冷えたのを食べてこそ!」と思ったのですがこれが大失敗、冷たさばかりが口に広がり本場の素麺を味わい損ねてしまい残念でした。冬はやはり「にゅうめん」で!