黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

115 魅力の場所が連なる九州山地

1 全国人気上位の黒川温泉
 黒川温泉は十数年程前は、常に人気ランキングの上位でした。その頃の写真に強い印象が残っていて、山に囲まれ川沿いに佇む和の情緒漂う旅館、「いつか泊まるならここ!」そう心に決めていたのが「ふじ屋」でした。人気の宿でなかなか取れませんが、早い目に準備したので何とか予約出来ました。

    黒川温泉のアイコン的なお宿「ふじ屋」、丸鈴橋の欄干にもたれ多くの観光客が記念撮影

2 老舗旅館の魅力
 日田市から九州山地をひたすら阿蘇方向に向かい、南小国町に着く頃にはすっかり暗くなっていました。ところが当日は湯あかりイベントが行われていて、「ふじ屋」周辺には多くの灯りが浮かび上がっています。幻想的な雰囲気の中、写真映えのする丸鈴橋付近は大勢の若者で溢れていました。そのすぐ横が「ふじ屋」ですから、何だか出迎えを受けている様な華やかな気分で辿り着きました(笑)

   手作りの竹灯篭約300個が温泉街を流れる田の原川に吊され、優しい光が温泉街を包む。

   新年の装いが終わったふじ屋の玄関、和の雰囲気が遠路たどり着いた旅人の旅情を高めてくれる。

3 岡城から阿蘇神社へ
 翌日は滝廉太郎の荒城の月で知られる岡城と、阿蘇外輪の中の肥後一宮・阿蘇神社を目指します。旅の第一の目的は伝建地区ですが、やはり城は魅力の場所です。特に岡城の断崖絶壁の石垣は有名なので、ぜひ訪れたい場所でした。道中、青空の下そびえる雪のくじゅう連山がとても美しく、長距離運転の疲れも吹っ飛びました。

    見事に残る岡城本丸跡、同じ地名の兵庫県竹田城を越えるスケール感で圧倒される!

    有名な断崖の石垣、廃城令による終焉が物悲しい荒城の月のメロディーと重なる。

    二ノ丸にある当地出身の作曲家 滝廉太郎像、雪のくじゅう連山との重なりが美しい。

    肥後国一宮 阿蘇神社、全国的に珍しい横参道で境内の立派な6棟の建物が国の重要文化財

4 圧倒的な阿蘇の風景
 阿蘇神社近くのローソンから見えた山々が雄大で、思わず店員さんに「あの山は何という山ですか?」と聞こうとしたのですが、忙しそうだったのでスマホを取り出し確認すると何と阿蘇山でした。「関西から来て一体何を見てるの?」と恥をかく所でした(笑)。スマホの地図にも地形図か航空画像の選択が欲しい所です。
 阿蘇山は、遠くに見える外輪山を含め南北約25km・東西約18kmもあり、世界最大級の火山です。その火口原に国道や鉄道が通り、阿蘇市・高森町・南阿蘇村の三つの自治体に約5万人が生活しています。高岳を最高峰に根子岳、中岳、烏帽子岳杵島岳と連なっている阿蘇五岳、心が洗われる様な見事な風景でした。

    北側・阿蘇市から見た阿蘇の最高峰高岳、中岳、烏帽子岳杵島岳との連りが雄大

    同じく阿蘇市から見た頂上のギザギザが印象的な根子岳、コンビニで驚いたのはこの山

    南側・高森町から望む阿蘇五岳、右から根子岳、最高峰の高岳、中岳、烏帽子岳杵島岳