黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

80 訪問後、伝建地区に

1 杵築市「北台南台地区」訪問のきっかけ
 杵築(きつき)市は国東半島の根元にあり、別府湾沿岸に位置する武家町です。湯布院に旅行した翌日に訪れました。当時は伝建地区ではありませんでしたが、時代劇の舞台となっていた坂道や武家屋敷街がとても印象的で、「なぜここが伝建地区でないのかなぁ?」と思いながら町を歩きました。

        中根邸前から見る北台「酢屋の坂」と「大原邸」

2 「塩屋の坂」から見た「酢屋の坂」
 南北に分かれた台地にあるので北台南台と呼ばれ、杵築藩上級武士の住んだ地区です。その歴史を受け継いだ伝統的な建物がよく残り、平成29年「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されました。
 中でも地形が巧みに生かされ、雄大で独特な景観の「酢屋の坂」が、訪れる者の眼を圧倒します。

   南台「塩屋の坂」から見た北台「酢屋の坂」、雄大で独特の見事な景観

3 城下町の風情を残す武家屋敷街
 北台南台どちらも城下町の風情がよく残り、楽しい町歩きが期待できます。所々に見学できる屋敷跡が残り、大原邸などていねいな解説で旅人の関心によく応えてくれました。
 二つの台地の間を、市役所に続く現在の幹線道路が走ります。この新しい道路沿いも風致地区に合った建物が続き、伝建地区らしい都市景観で応援したくなる町でした。

  城下町の風情がよく残る武家屋敷群と北台南台の間を走る町のメインストリート