黒柴りゅうの散歩道

日本各地の旅の記録(伝建地区と一宮そして100名城)

99 北関東の日本100名城

1 広大な城域の鉢形城
 東京在住の先輩との二人旅、初日に訪れたのが埼玉県寄居町に残る鉢形城です。鉢形城は、元々は関東管領上杉氏の家臣が築いた城で、その後勢力を伸ばす北条氏の三男氏邦がこの地の豪族に養子に入り、関東有数の規模を誇る城になったようです。秀吉の小田原攻めの際は、前田利家上杉景勝らの北国軍に包囲され、一ヶ月余りの籠城後に開城、家康配下の代官が治めました。
 関西に住む我々には、この城は全く馴染みがありませんが、戦前(昭和7年)に国の史跡に指定されているので立派な城です。秩父山地関東平野に突き出す先端の荒川沿いに位置し、上州や信州・甲州への要衝であったのでしょう。丘の上にいくつもの廓からなる関東を代表する城郭だけあって、その広大な光景に圧倒されました。

2 関東屈指の箕輪城
 次に訪れた箕輪城は、もう少しコンパクトな城かと予想して現地に着きましたが、榛名山の麓に広大な城域を有する関東屈指の規模で圧倒されました。この地の豪族長野氏の築城で、上杉氏・武田氏・北条氏の勢力争いの中よく奮戦し、中でも信玄の攻撃を何度も防いだことで有名な城郭です。戦国時代が終わり、家康が12万石で井伊直政をこの地に封じ、後に城が高崎に移されて歴史的な役割を終えました。
 鉢形城と同様、駐車場や本丸へのアクセス路、城内の表示などよく整備されていて、さすがは日本100名城です。中でも大堀切の規模に驚き、武田勢が跳ね返された理由が分かる様な気がしました。